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  • Engadget Logo エンガジェット日本版 Nothing ear(1) レビュー。デザイン良しコスパ良しのノイキャン対応ワイヤレスイヤホン

新興メーカー Nothing 最初の製品となる完全ワイヤレスイヤホン、ear(1) のレビューをお伝えします。

Nothing ear(1) は99ドル / 税込1万2650円と比較的手頃な価格でありつつ、アクティブノイズキャンセリング対応、11.6mm径ドライバ搭載、汗や雨に耐えるIPX4防沫といった仕様を備えた完全ワイヤレスイヤホン。

性能や機能よりも、イヤホン本体も充電ケースもトランスルーセント素材の目を引くデザインが特徴のイヤホンです。

ここでは最大の売りであるデザインと、使い勝手やトレードオフ、これができてこれができないメインに、試用して気づいた点をお伝えします。

価格が2倍以上のAirPods Proとたびたび比較しますが、これは耳の拡張として常用する観点からはひとつの基準となる製品であること、急速に進歩する完全ワイヤレスイヤホンが2年前に出た定番品にどこまで追いつけるか、あるいは上位クラスと比較したトレードオフを分かりやすくするためとお考えください。

Nothing?

Nothing はスマートフォンブランド OnePlus の共同創業者 Carl Pei が新たに立ち上げたデジタル製品メーカー。招待制でスマホを販売するといった話題作りの手腕を含め、OnePlus を成功させた実績を背景に著名投資家からすでに2000万ドル超の資金を獲得しています。

ブランドコンセプトは「人とテクノロジーの間にある障壁を取り払い、シームレスかつデジタルな未来を創造する」。特定の技術や製品カテゴリというよりも、いわゆる Just Works な製品、デザインと品質を確保しつつ手軽で使い勝手がよい製品を志向しているようです。

ear(1)はその最初の製品として、アクティブノイズキャンセリング対応で99ドルという価格と、シンセOP-1やクランク付き携帯ゲーム機Playdate等で知られる Teenage Engineering によるデザインおよび音質チューニングを売りに注目を集めてきました。

パッケージと中身

新興ブランドの挨拶状でもある第一弾製品ということで、一応パッケージや同梱品から。最大のアイコンであるイヤホン側面の赤いドットとNOTHINGの刻印をドーンと載せた、シンプルな紙製パッケージです。

最近はリサイクルやサステナビリティに配慮した紙製パッケージが主流になりましたが、ear(1)も食品のようにペリペリと非可逆に開封する外装に包まれています。中身はこれまたシンプルな紙製の箱。

同梱品は装着済みのMサイズを含め大中小のイヤーチップ、QRコードでまずアプリのダウンロードを促すシンプルな操作マニュアルと安全ガイド、充電用のUSB-A to USB-Cケーブル。

特になんということもない最小限の中身ですが、充電ケーブルは白い布被覆に半透明の樹脂で本体と統一する芸の細かさ。

半透明樹脂製のケースもシンプルながら凝ったデザイン。フタの大きなくぼみは持つときに指を引っ掛ける役割があるといえばありますが、主にレンズのような光の屈折を使ったデザイン上のアクセントです。

側面にペアリングやリセット用のボタンと、充電用USB-C端子。Qi ワイヤレス充電にも対応します。バッテリー駆動時間はイヤホン単体で最大5.7時間、ケース併用で最大34時間。

細かい点ですが、開閉はヒンジのバネが閉じる方向に力を加えてパチンと閉じるタイプ。開けるときは指との摩擦で引っ掛けるだけ。

完全ワイヤレスイヤホンは急速に品質向上とコモディティ化が進み、格安でもなければあまりに無神経なケース設計も見かけなくなってきましたが、開く方向のバネをツメで固定するタイプだと、かばんのなかで勝手に開いて中身が落ちたり、ツメが弱って開閉がゆるゆるになるようなものもあります。

ear(1)は引っかかりがあまりないこと、前述の閉じる方向のバネ、イヤホンも磁力でくっついていることから、かばんに放り込んでも勝手に開いて脱走の心配は比較的低そうです。

一方、外装はまあまあ硬くしっかりしているものの、所詮は樹脂なので、ポケットやかばんのなかでカギや金具や他のガジェット等々に当たればいずれは小さなキズがつくはずです。

中身が見え複雑に光が反射屈折することから、また指紋などの汚れがつきやすいことで、逆に擦り傷があっても目立たないのは利点といえば利点。せっかくのトランスルーセントデザインにケースのケースをかぶせるか、気にせず味として受け入れるかはお好みで。

右下のドットは充電状態やペアリング状態を示すLEDインジケータ。

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エンガジェット日本版 Nothing ear(1) レビュー。デザイン良しコスパ良しのノイキャン対応ワイヤレスイヤホン

使い始め。ケースとイヤホンで別に接続先がある点に注意

Androidの場合、Fast pairingに対応しているため、スマホの近くでフタを開けるだけで接続するかどうか、対応アプリを落とすかの通知が現れます。アプリを探す手間もありません。

(クイックスタートガイドの最初にQRコードがあるため、手動でもすぐ探せますが)

iPhoneの場合、アプリを落としてセットアップを進めると、いつものように Bluetooth のアクセス許可を求められる流れ。ケース側面のボタンを長押ししてペアリングモードにして、Bluetooth設定から「Nothing ear(1)」を選んで接続します。

アプリ用のBLE接続とイヤホン自体の接続で、Bluetooth設定上は「Nothing ear(1)」と「ear(1) - App」の2つが接続状態になります。セットアップ初手でつながらないときは両方接続になっているか注意。

操作の基本。イヤホン単体で音量調整にも対応

アプリを使わず、イヤホン側でできる操作はこちら。

ダブルタップ:再生・停止

トリプルタップ:次の曲 / 前の曲

タップ&ホールド:ノイズキャンセルと外音取り込みモード切り替え

ステムの上下スライド:音量上下

AirPods を始め、イヤホン単体で音量調節ができなくても問題ない風潮になっていますが、ear(1) は側面のスライドでボリュームを調整できます。長押しして待つ方式ではなく、スライドするたびに小刻みに変わるため、微妙な調整に有利です。

誤検出を避けるためか、タップ一回では反応しないことに注意。

操作のカスタマイズは謎の制約

つけっぱなしで耳の拡張のように扱う完全ワイヤレスイヤホンの場合、ノイズキャンセルと外音取り込みの切り替えは、咄嗟に周囲の音や声を聴きたい状況を考えれば最速で操作できるべき、そのようにカスタマイズできるべきと考えますが、ear(1) の場合は長押しして微妙に待ってトグル動作。ホールド開始が認識されず繰り返すこともたまにありました。

ジェスチャ操作は一応カスタマイズできるものの、なぜか非常に狭い範囲でしか選べません。トリプルタップに対しては「次の曲か、前の曲か、オフか」を選べるだけ。タップ&ホールドも、ノイズキャンセルのトグル動作をするかしないかしか選べません。しかもダブルタップ操作は再生・停止に決め打ちで変更不可。

つまりダブルタップを外音取り込みにしたり、片方だけでもタップ&ホールドを前の曲にする等はなぜか設定できない設計です。ここは正直謎なので、アプリとファームウェア更新による改善を望みたいところ。

とはいえイヤーチップの装着感は軽く、樹脂製の深い耳栓タイプよりも着脱は容易なため、とっさに外音を聞きたいときはホールドして待たず物理的に外せば良いともいえます。

イヤホンだけの遮音性はさほど高くなく、ノイズキャンセル自体の効きも低めのノイズを下げるだけで会話等はやや遠くする程度なので、ノイキャンのままでも内容は分からないにしろ、話しかけられたことは分かる程度です。

アプリは簡易EQ設定に対応

アプリの設定では、ノイズキャンセルの効き強弱、およびイコライザーをカスタマイズできます。イコライザーは標準のバランスと、高音強調・低音強調・音声強調の4種から選ぶ簡易的なもの。

音質的にはデフォルトでも AirPods Pro よりやや低音に厚みがありますが、More Bass にしておけば音量が低くてもトントンと心地よい低音を楽しめます。ここは AirPods Pro にはない魅力です。

ここからは雑多に気づいた点、購入にあたって考慮する点など

デザインの小ネタ。イヤホン本体には右に赤いドット、左にシルバーのドットがつき、左右を識別しやすくなっていますが、ケース側にもどちらに収納するか迷わないよう赤とシルバーのドットがあります。

このドットはデザイン上のアクセントと左右の識別、さらにイヤホンを固定する磁石を兼ねる構造。フタにある小さな二つのくぼみはこのドットの真上にあり、レンズの効果でどこから見てもこのドットが二重に見えるようになっています。

総評

最近は格安でノイズキャンセル対応のワイヤレスイヤホンも増え、1万2000円台の価格自体に大きなインパクトはないものの、総合的なバランスは良く平均点は高く、音質も普段遣いにはまあ文句のないレベル。装着感もよく、何よりデザインには無二の個性があります。

空間オーディオやハンズフリー操作、低遅延や高音質コーデックといった最新機能に対応しないトレードオフを受け入れたうえでなら、デザイン買いして損のないコストパフォーマンスの製品です。

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ear (1) ワイヤレスイヤホン アクティブノイズキャンセリング